コンピュータウィルスにご注意下さい!
近年、コンピュータウィルスによる被害が増大しています。コンピュータウィルスに感染してしまうと、ご自身のコンピュータに不具合を生じるのみならず、未感染の他者のコンピュータにも被害を広げる恐れもあります。こうした被害を未然に防ぐためにも、コンピュータウィルスに対する正しい認識を持って頂くとともに、予防等の対策を講じていただきますようお願い致します。
コンピュータウィルスとは?
他人のコンピュータに勝手に入り込んで悪さをするプログラムのことで、画面表示をでたらめにしたり、無意味な単語を表示したり、ディスクに保存されているファイルを破壊したりします。ウィルスはインターネットからダウンロードしたファイルや、他人から借りたフロッピーディスクなどを通じて感染します。最近ではe-mailを介して感染するタイプのウィルスもあり、大抵は使用者の知らないうちに感染してしまいます。またウィルスに感染したことに気づかずにコンピュータを使用し続けると、他のコンピュータにウィルスを移す危険性もあります。
コンピュータウィルスの感染を防ぐためには?
どんなに凶悪なウイルスでも、感染しなければ発病しません。ウイルス対策ソフトでリアルタイムにコンピュータをチェックしていれば、データのやりとりの最中にウイルスを発見したときすぐに警告を発します。ここでウイルスを駆除または削除してしまえば、感染を防ぐことができます。悪質なウイルスのなかには、システムを改変したりコンピュータを破壊したりするものも多く存在します。いったん感染してしまうと、駆除にかかる時間や費用は莫大なものになります。二度と復旧できない可能性もあります。したがってウイルス対策は、なによりもまず予防が大切になるのです。
*コンピュータにウィルス対策ソフトをインストールすることをおすすめします。代表的なウィルス対策ソフトに関しましては、下記をご参照下さい。
ノートン・アンチウィルス(株式会社シマンテック)
http://www.symantecstore.jp/products/
ウイルスバスター(トレンドマイクロ株式会社)
http://jp.trendmicro.com/jp/
マカフィー・ウィルススキャン(日本ネットワークアソシエイツ株式会社)
http://www.nai.com/japan/mcafee/prod_desktop.asp
ウィルスに感染してしまったら
ウイルスに感染してしまったら、一刻も早く感染したことに気づき、ウイルスを除去し、2次感染を防ぐ必要があります。ウイルスのなかには、感染したことに気付きにくいものもあります。「何かおかしいな?」と感じたら、まずウイルスチェックを行ってください。
【ウイルスに感染したコンピュータの症状例】
・動作速度が遅くなる。
・メモリが不足する。
・画面上に覚えのないメッセージが表示される。
・画面上に覚えのないグラフィックス(アニメーション、絵、図形など)が表示される。
・画面上の表示が崩れる。
・勝手にインターネットに接続しようとする。
・ダイヤルアップの接続先が変更されている。
・アプリケーションプログラムが起動しなくなる。
・データファイルが破壊される。
・覚えのないファイルが作成されている。
・アイコンが変更されている。
・メールソフトの送信済みトレイに覚えのない履歴がある。
・勝手に音が鳴りだす。
・エラーメッセージが出る。
・プログラムファイルのサイズが大きくなる。
これらの中には、ハードウェアやソフトウェアのトラブルと見分けがつきにくいものがあります。ウイルスによるトラブルかどうかを見分けるためには、ウイルス対策ソフトを使用してコンピュータを調べてみるのが的確な方法です。
【重要】加害者にならないために
ウイルスに感染して発病しデータが破壊されてしまったという時点では、損害を受けるのは自分だけです。しかし、インターネットの普及と情報技術の進歩を逆手に取り、感染したマシンだけではなく他者に損害を与えるウイルスが次々と発生しています。
最近主流となっているウイルスのほとんどは、メールに添付されたファイルを開くと、アドレス帳に載っている宛先などにウイルス付きのメールを自動送信します。ウイルスはねずみ算的拡散し、なおかつメールサーバに過大な負荷を与えます。このようなメールで拡散するタイプのウイルスに感染した場合、被害は感染者だけでなく、無関係な人たちを巻き込むことになり、知らず知らずのうちに加害者になってしまうことがあります。ウイルス対策を怠っていたがために、大切な顧客などにウイルスを感染させてしまうのです。その際の損害は、単に金額だけでははかりきれません。加害者にならないためにも、下記の3点を定期的に行うことをおすすめ致します。
ファイルを開く前にウイルスチェック
メールの添付ファイルやフロッピーディスクなどでのデータのやり取りの際には、そのデータを必ずウイルスチェックすることが重要です。ウイルスファイルを開かなければウイルスに感染することはありません。知らない人からのメールの添付ファイルはもちろんのこと、差出人をよく知っている人であってもウイルスチェックは必ず行ってください。
最新のパターンファイルを使う
新種・亜種ウイルスは日々作成され、増殖しているため、ウイルス対策ソフトには最新のウイルスに対応したパターンファイルを適用させることが必要です。ウィルス対策ソフトは、インターネット経由でいつでも最新の状態にアップデートすることができます。
セキュリティホールへの対策を行う
ウイルスは、万一コンピュータ内に入り込んでも、実行しなければ感染しません。しかし、ソフトウェアのセキュリティホール(プログラムのミスや見落としが原因で、セキュリティの抜け穴ができてしまうこと)を利用し、自分で実行したつもりがなくても自動的に実行されてしまうものが発見されています。お使いのソフトウェア(とくにOSやWebブラウザなど)のセキュリティホール情報にご注意のうえ、セキュリティホールが見つかった場合は決して放置せず、ただちにメーカーが提供する修正プログラムを適用してください。修正プログラムに関しましては、お使いのソフトウェアのメーカーサイトをご確認下さい。
コンピュータウィルスの種類
現在、さまざまなウイルスが存在しますが、感染方法や行動によって下記の種別、またはその複合型に大別することができます。
ファイル感染型
拡張子「COM」、「EXE」、「SYS」などの実行型ファイルに感染するウイルスです。ウイルス単体でプログラムを実行したり複製するのではなく、EXEやCOM等の実行型ファイルに付着して制御を奪い、プログラムを書き換えて感染増殖します。プログラムの先頭や末尾に付着するもの、両部分に付着するもの、ファイル内の使用されていない部分にウイルスコードを書き込むもの、完全に上書きしてしまうものなどがあります。
システム領域感染型
ハードディスクやフロッピーディスクのシステム領域(ブートセクタ、パーティションテーブル)に感染するウイルスです。現在フロッピーディスクからシステムを起動するケースは少なくなったため、このタイプのウイルスは減少しましたが、以前に作成したフロッピーからデータを取り出す際などには注意が必要です。
複合感染型
システム領域感染型とファイル感染型の両方の特徴を持つウイルスです。COMやEXEファイルに感染するだけでなく、ハードディスクやフロッピーディスクのシステム領域にも感染します。このウイルスに感染したフロッピーディスクからコンピュータを起動すると、ウイルスがメモリに常駐するばかりか、ハードディスクのシステム領域にも感染します。
マクロ型
マイクロソフト社のOffice製品(Word、Excel、PowerPoint、Access)のマクロ機能を利用して感染を広げるタイプのウイルスです。機種やOSに依存しないで感染することから、マルチプラットホーム型ウイルスと呼ばれることもあります。被害はウイルスによってさまざまです。たとえば「W97_MELISSA」(メリッサ)は、感染するとOutlookのアドレス帳に登録されている宛先にウイルスを送信するという活動を行い、一瞬のうちに多大な被害を及ぼします。「X97M_LAROUX」(ラルー)は対照的に、目立った活動を行わずじわじわと感染を広げていきます。感染を広げていくだけでとくに大きな被害をもたらさないため、感染に気づかず広く蔓延してしまうことになります。 Office製品はユーザも多く、アイコンや拡張子が見慣れているため、安易にクリックしてしまいがちです。 Officeには、マクロ型ウイルスによる感染を防ぐためのセキュリティ機能がついていますので、有効に活用してください。セキュリティー機能の詳細に関しましては、ソフトウェア附属の説明書及びメーカーサイトにてご確認下さい。